奈良文化財研究所の研究員さんが資料調査に来られました
- 公開日
- 2025/07/30
- 更新日
- 2025/07/29
生涯学習・スポーツの振興、文化財の保護と活用
松原市の丹南遺跡と岡遺跡は河内鋳物師と呼ばれる職人集団の拠点があった場所で、鋳型や溶解炉などの鋳物づくりに関連する物が多く出土しています。
資料調査に来られた奈良文化財研究所平城地区考古第二研究室長の丹羽崇史さんは、中国から日本にかけて東アジアでどのように鋳物が生産されてきたのかを研究されています。丹羽さんによると中国と日本の遺跡で似たような鋳物生産の道具が見つかっているそうで、松原市の遺跡から出土した物もこれらと似た物である可能性があるそうです。
今回の資料調査は、昨年の秋に松原市郷土資料館で行われた特別展と、2年前に文化財課職員が鋳造遺跡研究会で行った発表がきっかけです。今回の件で、発信した文化財の情報が大学や研究機関の皆さんにも届いていることを実感できました。
丹羽さんの研究については以下のリンクからご覧いただけます。専門的な内容ですが、考古学って何をどうやって研究するのだろう?、と不思議に思われた方はご覧ください。
●なぶんけんブログ『土製鋳型を中心とした冶金関連資料による東アジア冶金史学の構築』/奈良文化財研究所ホームページ
また、資料調査のきっかけになった研究発表の資料と特別展のリーフレットもインターネットで公開しています。よろしければ、こちらもご覧ください。
●松原市郷土資料館企画展:松原の日本遺産~竹内街道の風景と河内鋳物師の里~
●鋳造遺跡研究会2023:河内鋳物師の里・大阪府松原市の鋳造関連遺跡-松原市教育委員会の調査を中心に-