学校日記

入学式

公開日
2021/04/07
更新日
2021/04/08

お知らせ

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本日129名の新入生を迎えた入学式が終了しました。明日は始業式です。みなさんの笑顔を待っています。

※前回のホームページの写真の正解です。

(学校長式辞より抜粋)

 新入生の皆さん、ご入学ありがとうございます。
 本来であれば「おめでとうございます」という言葉が来るはずですが・・・。
 もしかすると、「校長先生、緊張であいさつをまちがったんちゃうかー!?」と思った人もいるかもしれません。しかし、そうではありません。入学してきたみなさんにわたしが一番伝えたい言葉ってなにかなあと考えたとき、最初に思ったことが「三中に来てくれてありがとう」という気持ちでした。
  
 まだ三中で学校生活を送っていない皆さんの気持ちは「期待」もあるかもしれないけど、もしかしたら「不安」の方が大きいかなあと思ったりします。
 
 だからこそ、三中を卒業するときに、「三中来てよかったなあ」とみなさんが思えたときに、心からの「おめでとう!」を伝えよう、今は「おめでとう」ではなく「ありがとう」を伝えたいというのが、わたしの気持ちということです。

 皆さんに「三中来てよかったなあ」と思ってもらうために、そして三年後に心からの「おめでとう」を言うために、「先生たちは三年間一生懸命努力することをみなさんに約束します」。

 しかし、先生方の努力だけでは、きっとそのようにはならないと思います。皆さんの頑張りと先生方の努力が合わさりはじめてかなうものだと、私は考えています。

 そのためにも、ここで皆さんにも一つ約束してほしいことがあります。
担任の先生から入場前に配られた左胸のポケットに入っている一枚の写真を見てください。

 写真に写っている、この焼け焦げたようなリングは何だと思いますか?わかりますか?

 実はこれはこんなに汚なくなってしまっているけれど、わたしにとってはとても大切な宝物です。わたしとわたしの妹をいっしょうけんめい育ててくれた7年前に亡くなったわたしの母の心臓の血管についていた人工の弁(血液の流れをコントロールするもの)です。今となってはこれしか母の形見はなく、母が亡くなり火葬したあとに、このリングだけが骨とともに残りました。見た目は汚く、だれが見ても大切なものとはわからないようなものです。

 だれにとっても「大切なもの」があります。ひと目見て、大切なものとわかるものもあれば、このリングのように汚なくてひと目見てもわからないものもあります。人によっては、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、友だちといった人かもしれないし、自分の名前や生まれ育ったふるさとのように形のないものかもしれません。

 自分自身にもきっと「大切なもの」があるように、これから三中で出会う友人や仲間たちの一人ひとりにきっと大切なものがあるはずです。

 そんな「これから出会う友人や仲間一人ひとりが大切にしているもの」を大切にすることができる人になることを約束してください。言葉でけなしたり、悪く言ったり、もちろんSNSに書き込んで粗末にすることも同じです。それがどれだけその人を傷つけることになるか、悲しい思いをすることになるかを考えられる人になること。これが皆さんにお願いしたい約束です。

 そのために、まずは自分自身、そして自分の周りにいる友人や仲間の「大切にしているものってなんやろう!?」と想像する気持ち、「知りたいな」と考える気持ちが必要になるかもしれません。

 もう一度言います、自分、そしてこれから出会う友人や仲間が大切にしているものを大切にできる人になること。これが約束です。

令和3年4月7日

松原市立松原第三中学校長