第72回 卒業式 校長式辞
- 公開日
- 2020/03/13
- 更新日
- 2020/03/13
校長メッセージ
柔らかな春風に、桜のつぼみもふくらみ、新しい息吹が校庭に満ちあふれています。
松原市立松原第三中学校の第72回卒業生として本校を巣立つ159名のみなさん、ご卒業おめでとうございます。心からお祝いいたします。
今日の卒業式は、新型コロナウィルスの感染の広がりの中で迎えることとなりました。今日のこの日を一番よろこんでおられる保護者の方の姿は、今日のこの会場にはありません。そのことが本当に残念で、悲しく思っています。卒業生のみなさんも、今日のこの日の姿をひとめおうちの人にみてもらうことを楽しみにしていたことと思います。今日、家を出るときに、みなさんはおうちの人からどんな言葉をかけてもらったでしょうか。「今日は式にいけないけど、しっかりね」など短い言葉だったかもしれません。でも、みなさんのおうちの方は、その言葉の中に、いっぱいの愛情を含んでおっしゃっておられることを皆さんは忘れてはいけません。みなさんを育ててきて、いろんなことがあったことでしょう。みなさんが幼い時に立って歩くようになったとき、ことばを発したとき、保育所や幼稚園に通いだしたとき、小学校へ入学したとき、その節目、節目でおうちの人は、みなさんの姿を心にやきつけ、皆さんのことを育ててこられたのです。もしかしたら、みなさんの病気やけがで、眠れない日々をすごしたおうちの方もおられるでしょう。おうちの人とみんなとのきずなはどんなことがあってもきれることはありません。それはこれからみんなが、おうちの人と離れて暮らすことがあっても、おうちの人が亡くなったとしても、かわることはありません。おうちの方とみんなとの絆ほど深いものはないのです。だから、今日、後ろに保護者の方々がいないことを、深くかみしめつつ、どこかで、おうちの人は今のみんなの姿をどこかでじっとみつめていることを感じながら、今日の一生に一度の義務教育最後の時間をすごしてください。
( 中略 )
みなさんの前には、いっぱい可能性のある未来が広がっています。みんなが見せてくれた修学旅行や体育大会での一生懸命さは本当に忘れることができません。プレイルームとの仲間との交流の場では、やさしさに包まれたメッセージをたくさん聞かせてもらいました。そのパワーと優しさで、新しい未来へ突き進んでいってください。
最後になりましたが、本当なら、今日このあと、保護者代表の方が卒業式の最後に読むことになっていた謝辞の一部を紹介します。保護者代表の方の卒業生のみなさんへのメッセージです。「卒業生のみなさん、中学生活で乗り越えてきた数々のハードルを越えて、今日の日を迎えられています。そして、これからも乗り越えていかなければならない大小の壁がたくさんあります。人間は一人では生きていけません。悩みを聞いてくれる人がまわりにはたくさんいることに気づいてください。よりそってくれる人がいます。いつも良いことばかりではないです。ただみなさんは無限の可能性を秘めています。春からは新たなステージです。可能性をたくさん見つけて力をフルに発揮してください。」
これが、みなさんの保護者からのメッセージです。この優しさとあたたかさをかみしめて堂々と卒業していってください。
以上で、私からの式辞としたいと思います。
令和2年3月13日 松原市立松原第三中学校
学校長 松岡日出雄